スローな生活こそ古来人間的なもの
著者は述べている。いまだ巣食っているのが勤勉の思想であり、怠惰への恐怖と蔑視であると。本編に一貫しているのは環境保護の大切さと、人間が人間らしく生きるために時間をファストからスローに戻すことの重要性である。100のキーワードは説得力がある。効率と成果主義の弊害は誰しもが感じているところだ。しかし敢えて言うと、スローライフが世に広まり結実するには前途多難だということ。携帯とパソコンは現代生活を営むうえで欠かせないものとなっている。ちなみに著者の関わるNGO「ナマケモノ倶楽部」のアクセスアドレスがそもそも現代社会に生きるうえでのジレンマ(スローを標榜するのにパソコンのHPを開設する自己矛盾)だと私は感じてしまうのだが。 新三種の神器と煽られれば購買意欲をかりたてられる。スローライフ・スローフードを実践するにはまず何を購入して用意すればいいのかとの発想がそもそも本末転倒なのに気づかない。 日本社会に生まれ育った者にとって、この呪縛を断ち切ることがいかに困難であるか。スローライフやスローフードなる言葉がいっときの流行語に終わってしまわないかと危ぶまれてしまうのだ。
100個の中から読みたいものだけ
筆者もいっているように、100あるトピックの中から興味のあるものからよんでいって、あ、ちょっとこれしてみようってすごく身近に考えることができる。自分について考えるきっかけにもなった。バンクーバーにいたときに、すべてがスローだなと感じていたけど、日本でもそう感じれるといいな。
弘文堂
スロー・イズ・ビューティフル―遅さとしての文化 (平凡社ライブラリー) スロー快楽主義宣言!―愉しさ美しさ安らぎが世界を変える 「ゆっくり」でいいんだよ (ちくまプリマー新書) スロービジネス (ナマケモノブックス (02)) 幸せって、なんだっけ 「豊かさ」という幻想を超えて (ソフトバンク新書)
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